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明治神宮の森は原生林ではなく、人がつくったものだった?

大東京の真ん中、若者で賑わう原宿のすぐ西側に広がる明治神宮は、初詣で全国的に有名ですが、72万3000平方メートルという広大な敷地を抱え、四季折々の自然の美しさを満喫(まんきつ)できるいこいの場としても有名です。
この広大な敷地を取り囲む種々の木が生い茂る森は、あたかも原生林のように見えますが、実は人工林なのです。
明治神宮の森は、5年がかりで植林された人口林
明治神宮は、明治天皇とその后(きさき)、昭憲皇太后(しょうけんこうたいごう、1850~1914年)を祀るために造営された社(やしろ)で、1915年(大正4年)に着手、完成したのは1920年(大正9年)という5年がかりの大事業でした。
この地は、江戸時代には彦根藩主井伊家の下屋敷(しもやしき)のあった所で、のちに御料地(ごりょうち)となったのですが、葦(あし)が生えている沼沢地(しょうたくち)があり、藪(やぶ)があり、自然林が茂るという原野のような場所でした。
この荒れた、広大な土地を、現在のように整備されたものにしたのですから、当時の造園作業がいかに大変なものであったかは想像に難くないでしょう。
神宮建設に際して、全国からたくさんの木々が寄進されました。
その数は約300種、17万株という膨大なものでした。
「ねえ、ママ。ボクたちも植林を手伝いに行こうニャン」「そうね。きっと、私たちの手も借りたがってるニャね」

写真はこちらからお借りしました。
完成から100年を経て、原生林さながらに茂る木々は、実は当時の造園のエキスパートたちによって植林されたものだったのです。

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カテゴリ:[雑学]