- category *
- Title list *
- RSS *
- Admin
「とどのつまり」のとどって何?- とどは出世魚「ボラ」の最後の呼び名


いろいろあったけれど結局は、という意味で、「とどのつまり」といいますが、このとどとは、一体何なのでしょうか?
とどは、出世魚「ボラ」の最後の呼び名
「出世魚」という、成長とともに呼び名が変わる魚がいますが、「とどのつまり」のとどは、そのような出世魚の仲間であるボラの、最後の呼び名なのです。
ボラは、春になると川に上り、秋になると海に戻って、海のやや深いところで越冬するという生活を、通常3年間続けます。
この間、成長するわけですが、その呼び名は成長のつど変わります。
東京周辺では、最も小さいときが「おぼこ」、河口の浅いところなどで見かける5cm前後のものを「いなっこ」、波間にジャンプする頃を「すばしり」「いな」などと呼びます。
そして、ボラと呼んでもらえるのは、だいたい30cmを超えた頃からです。
50~60cm以上の大物になると、初めてめでたく「とど」の名を襲名するのです。
ところが、この寸法以上のボラは、4歳になると外洋に出て行き、帰らなくなるため、ほとんど見ることができなくなります。
かくして、人間のすぐ近くを及び回っていたボラは、「とど」と呼ばれる頃を境に、急に視界から消えていきます。
それで、「とどのつまり」というわけです。

- 関連記事
カテゴリ:[語源・由来]