Super源さんの雑学事典

「武士以外は苗字を持てなかった」というのはウソだった!?

苗字_黒板

「江戸時代には武士階級以外は苗字(みょうじ)を持てなかった」という話を見聞きしたことはないでしょうか?
実は、これはウソでした。

「武士以外は苗字を持てなかった」というのはウソだった


「武士以外は苗字を持てなかった」というのはウソだった

学校や塾(じゅく)、または書籍などで、「江戸時代には武士階級以外は苗字を持てなかった」というのを見聞きしたことはないでしょうか?
確かに、公的な場所で苗字を名乗るのは武士の特権(とっけん)で、一般市民には許されていませんでした。
しかしながら、たとえ農民であっても、苗字を持つことが禁止されていたわけではありません。

実際、苗字を持っていた農民が、既(すで)に室町時代(むろまちじだい)には存在していました。
そして、これを示す記録も発見されており、「隠し姓(かくしせい)」として、代々継承(けいしょう)されていたことが分かっています。

専門家の調査では、江戸時代に水呑百姓(みずのみびゃくしょう)といわれた人々でも苗字があったこと、また、苗字を公称(こうしょう)できる苗字帯刀(みょうじたいとう)を許された人が集落(しゅうらく)にはいなかったにもかかわらず、私的な場面では集落の全員に近い人々が苗字を名乗っていた事例(じれい)などが明らかにされています。

「武士以外は苗字を持てなかった」という誤った認識が広がったのは何故?


このような誤った認識が広がったのは何故?

それでは、「武士以外は苗字を持てなかった」という誤った認識(にんしき)が広がってしまったのは何故なのでしょうか?

本来、“苗字の公称ができなかった”というのと、“苗字を持つことが許されなかった”というのは、まったく別の話のはずです。
これが、いつの間にか混同され、”一般庶民は苗字を名乗っていないから持っていなかったのだろう”と、誤って認識されてきたのではないかと考えられます。

おわりに


おわりに

今日は、「武士以外は苗字を持てなかった」というのはウソだったという話を書いてみましたが、いかがでしたか?
最近は、歴史に限らずいろいろな分野で新しい発見があり、今まで正しいとされていた通説が否定・修正されたりしています。
学校の教科書も、全教科にわたって、修正しなければならない箇所がいろいろと出てきているようです。

なお、江戸時代に苗字を公称できたのは、公家(くげ)・武士・医者・学者などで、浪人は苗字を名乗ってはいけない、といったお触れもありました。

「馬籠宿の外猫・ニャン五郎でござる。よろしくニャ」
"I'm Nyangoro, a stray cat living in Magomejuku. Nice to meet you."
馬籠宿の外猫

そうそう。武士といえば、最も重い刑罰は何でしょうか?
てっきり斬首(ざんしゅ)かと思いきや、意外な刑罰が1位になっていました。
答えは、以下の記事をお読みください。

武士で最も重い刑罰は何? - 意外なことに「斬首」ではなかった

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