Super源さんの雑学事典

えっ? 「シカトする」は花札の鹿に由来していた!? - 「シカト」の語源

シカトする猫

相手の言葉や物事を無視することを、俗に「シカトする」といいますが、この「シカト」は、なんと、花札から来ていました!

「シカトする」は、花札の鹿に由来する


相手の言葉や物事を故意に無視することを俗に「シカトする」といいますが、この「シカト」は花札の10月の絵柄(えがら)である「鹿(しか)」に由来しています。

花札 鹿の札

花札に描(えが)かれた鹿は、そっぽを向いたようなポーズをとっていますが、この札(ふだ)が10点であることから「鹿の十(しかのとお)」となり、これが省略されて「シカト」になったのです。
「シカト」の意味は、「そっぽを向く」が転じて「無視する」となりました。

「シカト」は、もともとはばくち打ちの間で使われた隠語(いんご)でしたが、昭和30年代後半から、若者たちの間で使われ始めたといいます。


「シカト」以外にも花札由来の言葉はある?


実は、「シカト」以外にも花札由来の言葉はいくつかあります。
今日は、その中から5つをご紹介します。

1.ピカイチ


人よりも抜きん出た人を「ピカイチな人」などといいますが、この「ピカイチ」も花札由来の言葉です。

花札における手役の中に、はじめに配られた札が1枚のみ20点の札で、残りの札がすべてカス札の役があります。
この20点札が「光り物(ピカ)」で1枚のみであることから「ピカイチ」が「抜きん出たもの」という意味になりました。

2.ボンクラ


頭の働きが鈍い人を「ボンクラ」といいますが、この「ボンクラ」も花札由来の言葉です。

「ボンクラ」は、漢字で書くと「盆暗」となります。
この「盆」というのは「賭博場(とばくじょう)」のことで、「暗」は「負けの様子」を表わす言葉です。
ここから、ギャンブルで負けが続いている人のことを「ボンクラ」と呼ぶようになり、これが転じて「頭の働きが鈍い人」という意味でも使われるようになりました。

3.三下


「取るに足らないもの」という意味の「三下」という言葉。
この言葉は、花札などで行なわれる「おいちょかぶ」に由来します。

おいちょかぶは、花札を2枚引く遊びで、合計が9に近いほど強いというルールになっています。
このとき、2枚引いた合計が2や3ではほとんど勝ち目がないことから、三下(3より下)が「取るに足らないもの」という意味になりました。

4.買って出る


「自分から進んで引き受けること」を買って出るといいますが、この「買って出る」も花札由来の言葉です。

花札は3人で勝負するゲームです。
そのため、参加者が4人以上いる場合は、親から数えて4人目以降の下座の人は外されてしまいます。
下座の人がどうしても勝負に参加したい場合には、その代償(だいしょう)として、上座の人から役札を買い上げて参加させてもらっていました。
このことから「頼まれてもいないのに自ら進んで引き受ける」という意味になりました。

5.一点張り


「他の事を顧(かえり)みず、そのことだけを押し通すこと」という意味の「一点張り」という言葉。
この「一点張り」は博打言葉(ばくちことば)で、さいころ博打や花札などで同じところばかりに賭(か)け続けることを「一点張り」といいました。


おわりに


今日は、「シカトする」という言葉は花札由来の言葉だったということ、そして、花札つながりで他の花札由来の言葉を5つご紹介してみましたが、いかがでしたか?
いずれも、花札から来ていたなんて、驚きですね。おお!(゚o゚)

「ねえ、たまちゃん」
(^_^)( ^_)( ^)クルッ!
「……」
シカトする猫_02
あらあら。(゚o゚)
私Super源さん、タマちゃんにシカトされてしまいました。【><】
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