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優勝を左右する重要な局面を「天王山」と表現するのは何故?

野球などで、優勝を左右する重要な局面(きょくめん)のことを、テレビ中継やスポーツ新聞などで、よく「天王山(てんのうさん)」と表現します。
「天王山」は、桃源郷(とうげんきょう)のような空想の産物、あるいは別世界に存在するようなものではなく、実在する山の名前です。
それでは、一体何故この山がこのような意味で使われるのでしょうか?
「天王山」が重要な局面という意味で使われるのは何故?
「天王山」は、京都府大山崎町(きょうとふ おおやまざきちょう)にある、標高(ひょうこう)わずか270メートルの山です。
この山は、南方から京都へ通じる道を押さえる要衝(ようしょう)にあり、昔から重要な戦略拠点(せんりゃくきょてん)となっていました。
特に、1582年(天正10年)の山崎の合戦(山崎の戦い)では、この天王山が勝敗を分ける要地(ようち)となりました。
山崎の合戦

写真はこちらからお借りしました。
『太閤記(たいこうき)』などによれば、羽柴秀吉(はしば ひでよし、のちの豊臣秀吉)軍がこの山を先に押さえたことが、明智光秀(あけち みつひで)軍を打ち破る勝因になったとされます。
ここから、天王山は「天下分け目の戦い」を指す代表的な言葉となり、のちに、重要な局面を指す言葉として使われるようになったのです。
おわりに
「局面って、昔の言葉でいうと、”水もしたたるいい男”っていう意味だよニャ」「それは、『イケメン』」

写真はこちらからお借りしました。
今日は、優勝を左右する重要な局面を「天王山」と表現するのは何故かという話を書いてみましたが、いかがでしたか?
天王山というこの山の名前の響きと使われる意味から、大きな山を想像しがちですが、実際には標高がわずか270メートルしかない小さな山だったというのは驚きですね。

なお、「天王山」の類語には、「一世一代の大勝負」「伸るか反るかの大勝負」「ここ一番の勝負」「命運をかけた戦い」「一か八かの大一番」などがあります。
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