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なんと、落しぶたが落ちず死刑執行を免れた男がいた! - 処刑台から蘇った不死身の男リー

1884年(明治17年)のこと。
殺人の罪で、絞首刑(こうしゅけい)の判決を受けた男リーの処刑が、いまや行なわれようとしていました。
準備万端(じゅんびばんたん)整い、いよいよ処刑ということになりました。
頭にフードをかぶせられたリーが、ゆっくりと処刑台に連れてこられます。
監視員も見守る中、死刑執行人の手によって、リーの首に縄が巻かれ、ついに処刑装置のレバーがグイッ!と引かれました!…
処刑台から蘇った不死身の男リー
しかし、
「ン?」
執行人は、首をひねりました。
落としぶたがビクともしないからです。
グイッ!グイッ!と、何度レバーを引いても同じです。
「おかしいな?」
執行人は、リーをいったん処刑台から降ろすと、再点検を行ないました。
しかし、すべて正常で、どこにも異常は見当たりません。
そこで、リーを再び台に乗せると、ふたたびグイッ!とレバーを引きます。
が、今度もまた、落としぶたはピクリともしません。
「???」
執行人は、再度首をひねりながら、もう1度台を点検します。
しかし、不思議なことに、リーがいないときは、落しぶたは正常にコトン!と落ちるのです。
「あれっ? この話どうなってるワン?」

点検を終え、3度目の執行となりました。
が、今度もまたダメ。
落しぶたは、どういうわけか微動(びどう)だにしません。
すると、リーが、かちほこったように叫びました。
「私の命を奪おうとした手から私を守ってくれたのは、神の心です!」
そして、ついにこの日は死刑執行を中止。
かくしてリーは、死刑を逃れたのでした。
おわりに
今日は、落しぶたが落ちず死刑執行を免れた男がいたという話を書いてみましたが、いかがでしたか?
これはウソではなく、実際にあった本当の話です。
しかし、よくよく悪運の強い男もいたものですね!

ちなみに、リーは22年間を監獄で過ごし、1907年(明治40年)に出所(しゅっしょ)しました。

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カテゴリ:[珍事件簿]