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幽霊には何故足がない?-絵師・円山応挙の描いた亡き妻の幽霊がルーツ


日本の幽霊(ゆうれい)には足がありませんが、これは何故なのでしょうか?
幽霊の”衣装”といえば、白い着物に白い脚絆(きゃはん)、額に三角紙(額紙(ひたいがみ))、つまり白装束(しろしょうぞく)に三角頭巾(さんかくずきん)というのが定番のイメージとなっています。
これは、納棺(のうかん)されたときの死装束(ししょうぞく)ですが、つまるところ、死後に成仏できないので死装束のままなのが、私たちにおなじみの幽霊の姿なのです。
それでは、私たちがイメージする幽霊に足がないのは何故なのでしょうか?
このイメージが出来上がった理由には諸説ありますが、江戸時代の半ばに、絵師・円山応挙(まるやま おうきょ、享保18年5月1日(1733年6月12日)- 寛政7年7月17日(1795年8月31日))の描いた幽霊画で広まったという説が有名です。
あるとき、円山応挙の前に、先立たれた妻が現れました。
が、妻の幽霊には足がなく、体は宙をふわふわと漂っています。
応挙は、その妻の姿を忠実に描きました。
円山応挙の描いた 幽霊画

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Oyuki.jpg
これは、「幽霊図(お雪の幻)」と呼ばれるもので、海外では「The Ghost of Oyuki」という名で知られています。
そしてその後、応挙が描いたこの幽霊画にならって、足のない幽霊画が数多く描かれていったのだといいます。

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カテゴリ:[雑学]