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「弱冠18歳の女性王者」「弱冠35歳の社長」は間違った言い方だった?

近年、「弱冠(じゃっかん)18歳の女性王者」「弱冠35歳の社長」などといった言い方を良く耳にします。
しかしながら、この表現は正しくありません。
このような言い方をするのは、「弱冠」の意味を取り違えているためです。
「弱冠18歳の女性王者」「弱冠35歳の社長」は間違った言い方だった
古代中国の書物『礼記(らいき)』によれば、中国では20歳を「弱」と呼び、この年齢になった男子は冠(かんむり)をかぶる、いわば日本の元服(げんぷく)のような習慣があったことから、20歳の男子を「弱冠」というようになったとされます。
つまり、「弱冠」といったら「20歳」の男性なのです。
女性には使いません。
若干ギターが弾けるネコ

写真はこちらからお借りしました。
最近では、この本来の意味に加えて、「20歳前後の若い男性」を指すこともありますが、女性や30歳の大人に弱冠という言葉をつけるのは適切ではありません。
その意味で、「弱冠18歳の女性王者」というのは、二重に誤りを犯しているといえます。
おそらく、弱冠の意味を「若輩(じゃくはい)」と混同したり、「この若さで」あるいは「こんなに若いのに」といった、敬服(けいふく)や賞賛(しょうさん)の意味を込めて使ったりしているものと思われますが、本来の意味を知れば、ちょっと恥ずかしい誤りであることが分かるでしょう。
このような誤用には、要注意です。
言葉を使う場合には、面倒でも原典をあたり、本来の意味を確認する習慣をつけたいものですね。
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カテゴリ:[語源・由来]