- category *
- Title list *
- RSS *
- Admin
野生のアライグマは、エサを洗わないって本当?

動物園に行くと、たくさんの動物たちがいます。
その中でも、愛嬌(あいきょう)があって、特に人気があるのがアライグマ。
そして、この名前が、食べる前にエサをよく洗う習性があることからつけられたことはよく知られています。
しかしながら、この命名、実は間違いだったのです。
あんなふうにエサを水に入れ、前脚で洗うかっこうをするのは、動物園で飼われているもの、しかも空腹を感じていないときだけに見られる行動です。
実は、野生のアライグマには、そのような習性はまったくないことが分かっているのです。
よく考えてみれば、それも当然です。
弱肉強食(じゃくにくきょうしょく)の大自然の中で、食べ物を、あのようにいちいちのんびりと洗っていたのでは、敵に奪われてしまう虞(おそれ)があります。
何より、その間自分の身を危険にさらすことになり、生き抜いていくことはできないでしょう。

それでは、アライグマは、動物園に来ると、何故あのような動作をし始めるのでしょうか?
これは、一種の遊びではないかと考えられています。
アライグマは、自分が安全な場所にいることを知っていて、しかも、お腹は満たされている。
このことが、エサをもてあそぶ余裕を与えているのだ、というのです。
アライグマはもともと、川岸に棲(す)む雑食性(ざっしょくせい)の動物です。
特に魚が好きで、川辺で魚を捕(と)る姿がよく見られるそうです。
そのときの喜びがしみついていて、これがエサを洗うという遊びをさせているのかも知れません。
ともあれ、彼らにエサを洗う「習性」がないのであれば、アライグマという呼び名は「修正」する必要がありそうです。

- 関連記事
-
カテゴリ:[雑学]