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「上野の西郷隆盛像」の除幕式で、西郷の妻が口にした驚きの一言とは?

写真が嫌いだったという西郷隆盛(さいごう たかもり)は、実は坂本竜馬(さかもと りょうま)や勝海舟(かつ かいしゅう)のように、本人と断定できる写真を残していません。
ふくよかな輪郭(りんかく)に太い眉(まゆ)、鋭い眼光をたたええながらも優しげな眼差しをもつ、誰しもが知る西郷隆盛の肖像画(しょうぞうが)は、本人をモデルにしたものではありません。
イタリア人銅版版画家エドアルド・キヨソネが、西郷の弟の従道(つぐみち)と従兄弟(いとこ)の大山巌(おおやま いわお)の顔を参考にして作り上げたものです。
さらにいえば、キヨソネは日本人に会ったこともなく、その画はまったくの想像の産物でした。
さて、1898年(明治31年)に完成した東京・上野公園にある西郷隆盛像は、高村光雲(たかむら こううん)が制作したものですが、実はこの像も、高村がキヨソネの絵を見ながらつくったものです。
この除幕式には、西郷隆盛の妻糸子も参列しましたが、この像をみた彼女は、思わず、
「宿んしはこげんなお人じゃなかったこてえ(うちの主人はこんなお人じゃなかったですよ)」
と漏(も)らし、周囲の人々を驚かせたといいます。

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カテゴリ:[雑学]