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船の速度は、どうやって計測している? - 「電磁ログ」を使う方法が一般的

近年、船舶の高速化が進んでいますが、自動車のように、地面と接触して回転するタイヤをもたない船は、どうやってその速度を計測しているのでしょうか?
船の速度は、どうやって計測している?
船舶の速度を測る装置には、ログ(log)という名前がつけられています。
これは、昔、小さな丸太(ログ)を流して、流速を測ったことに由来しています。
電磁ログ
さて、現在、船の速度の計測に使われている一般的な装置は、「電磁ログ」と呼ばれるものです。
これは、電磁石で船底に磁界(じかい)を作り、海水をプラスとマイナスのイオンに分解して電圧を発生させ、その電圧を測定することで速度を求めるというものです。

出典:https://kotobank.jp/word/%E9%9B%BB%E7%A3%81%E3%83%AD%E3%82%B0-1374248
この電圧というのは、船底を通る水流の速さに比例して生じます。
それを利用しているわけです。
ドプラーログ
船の速度を測定する装置としては、他には、スピードガン同様ドップラー効果(doppler effect)を利用した「ドップラーログ」というのもあります。
これは、船底に取りつけられたソナーから前方と後方の海底に音波を出し、返ってきた音の周波数の差から速度を求めるというものです。

出典:https://kotobank.jp/word/%E3%83%89%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%82%B0-1570906
ドップラー効果により、前方の海底から戻ってきた音は周波数が高くなり、後方の海底から戻ってきた音は周波数が低くなります。
それを利用しているわけです。
しかしながら、このドップラーログにも欠点があります。
海底が深いと、音波が減衰(げんすい)してしまい、反射波が戻ってこないのです。
そこで現在では、今や携帯電話やカーナビなどでおなじみの、GPS(Global Positioning Sysytem)を利用した速度計も用いられています。
おわりに
今日は、船の速度はどうやって計測しているのかという話でしたが、いかがでしたか?
現在では、「電磁ログ」を使う方法が一般的のようです。
しかし、「ログ」の語源が、昔、小さな丸太(ログ)を流して、流速を測ったことに由来しているというのは驚きでしたね。おお!(゚o゚)
ちなみに、コンピューターで使う「log in(ログイン)」の語源も、やはりここから来ています。
こうして計った船の航行速度を記録する航海日誌が「logbook(ログブック)」と呼ばれ、これを記帳する行為が「log in」と呼ばれるようになり、このフレーズが、コンピュータ用語として採用されたのが「Log in」の由来というわけなのです。
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カテゴリ:[雑学]