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宇宙空間では人は風邪をひかない? - 宇宙船の中で風邪等の感染症にかかる可能性は極少


人が風邪をひくのは、風邪のウイルスに感染(かんせん)するためです。
つまり、風邪のウイルスがなければ風邪をひくことはありません。
それでは、宇宙船の中ではどうでしょうか?
現在、実際に使われている国際宇宙ステーション(ISS)を例にして見てみましょう。

宇宙船の中で宇宙飛行士が風邪をはじめとする感染症にかかる可能性は極少
まず、宇宙飛行士は、何度も健康診断を受けて健康管理をしています。
出発前には隔離(かくり)されて、病気に感染するのを防ぎます。
対面できるのは家族だけですが、その家族たちも健康診断を受けています。
なので、風邪のウイルスに感染したまま宇宙に行くということはありません。
また、宇宙船内は空気清浄機が作動しており、”無菌状態”となっています。
船内に持ち込まれる機材も、徹底的に消毒したのちに入れられます。
船内も、カビが生えたりしないように、こまめに清掃されます。
国際宇宙ステーション(ISS)内 実験棟「きぼう」内部

写真は、こちらからお借りしました。
ただし、”人間の体から完全に菌類をなくすことは不可能”です。
体内には、常在菌(じょうざいきん)という雑菌が、常に繁殖しています。
しかしながら、これらの菌は通常、体に悪さをすることはありません。
宇宙ステーションの中にいる間、宇宙飛行士の健康状態は24時間、地上からモニターされています。
なので、宇宙飛行士が風邪をはじめとする感染症にかかる可能性はきわめて低いのです。
ただ、もしも虫垂炎(ちゅうすいえん)などの手術が必要な病気や、生命にかかわる怪我(けが)をした場合などは、緊急に地球に戻され、治療を受けることになります。
宇宙飛行には、たいへんな額のお金がかかっています。
宇宙飛行士は、限られた日数の中で、自分の役割を果たさなくてはなりません。
風邪をひいてしまって役割を果たせなくなってしまったら、大変な損害(そんがい)です。
そのため、これだけ厳重な健康管理が行なわれているのです。

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カテゴリ:[雑学]