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雑誌の写真は真実を伝えていない? - トリミングひとつでどうにでも「料理」が可能


有名人の私生活をあばくゴシップ記事の場合、記事の内容がいくら正しくても、決定的瞬間を写した写真がなければ、その雑誌は売れません。
これは、私たちが、写真や映像ほど確かな記録はないと思っているためでしょう。
しかしながら、現実には、写真ほど信用できないものはないといえます。
写真を見るときには、隠された真実を見抜く目が必要
確かに、写真は目の前の光景を正確に切り取ることができます。
ただしその光景は、トリミングひとつで、どうにでも「料理」できてしまうのです。
トリミングというのは、写真の中の必要な部分のみを引き伸ばし、不要な部分をカットする手法です。
たとえば、レストランに数人が集まって食事をしている場面があるとします。
このときに、何気なく撮(と)られた写真を意図的(いとてき)にトリミングすると、あらびっくり、 まるで若いタレント2人が、お忍びでデートしているように仕立て上げることができるのです。
別の写真では、周りで笑っている人たちをカットします。
すると、女性がふざけて泣いたふりをしているシ-ンが、あたかも恋人同士の別れの瞬間を写したもののように見えてきてしまいます。
さらに、この写真に「激写! ラブラブデート現場をキャッチ!」「あの人気タレントBを泣かせた男」などという見出しをつけ、写真の下にウソとも本当ともとれるキャプション(=説明文)を入れれば、リアリティーがグッと増します。
このように、「真実を写す」と考えられている写真も、作為的(さくいてき)にどんな「意味」の写真にも作り変えることができてしまうのです。
しかも、写真は文字と違って、瞬時に理解され、解釈される恐さがあります。
したがって、写真を見るときには、見えない部分に隠された真実を見抜く目が必要になってくるのです。
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