日本初の女優養成所は、床屋の2階だった?
日本では長い間、女性が芝居をすることを禁じられていたことをご存知ですか?
歌舞伎の女形(おやま)は、その名残なのです。

女優が初めて生まれたのは、明治になってからのことです。
その第1号は、花柳界(かりゅうかい)出身の川上貞奴(かわかみ さだやっこ)です。
オッペケペ節で有名な川上音次郎の妻で、欧米公演で成功を収め、一躍脚光を浴びました。

川上貞奴
川上貞奴
写真は、こちらからお借りしました。

明治41年、貞奴は芝区新桜田町の大庭理髪店の2階に、日本で最初の女優養成所を開設、所長になりました。
開会式には、渋沢栄一(しぶさわ えいいち)や福沢桃介(ふくざわ ももすけ)など、当時の一流人がそのお祝いに駆けつけてきたそうです。

やはり女優は、いつの時代にも華なのでしょうが、その頃はまだ、一般の家庭の娘が、職業として芝居をするなどということは、非常に勇気のいることでした。

一般公募で採用された15名の生徒のうち、のちに帝劇のトップスターとなった森律子(もり りつこ)は、親族から絶縁、出身校の卒業生名簿からは名前を消され、さらに弟は姉のことで学友にからかわれたのを恥じて自殺までする有様でした。
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