2018年04月
- 人気コーヒーチェーンの店名の由来は?(04/18)
- え? 参勤交代の大名行列には、経費節約のためにアルバイトが雇われていた?(04/14)
- 「敗北」には、何故方角を表わす「北」が入っている?(04/09)
- 牛乳を温めたときにできる「膜」の正体は?-実は栄養の宝庫だった(04/05)
投稿日:2018-04-18 Wed

「へえー。コーヒーチェーンの店名の由来って、調べてみると結構面白いのね」
今や、あちこちの街中にあるコーヒーチェーン店。
その店名の由来を、あなたはご存知でしょうか?
若者に人気の「スターバックス」は、メルヴィルの書いた小説「白鯨」の登場人物である一等航海士スターバックに由来します。
そのため、企業ロゴには、船乗りとの縁が深いセイレーン(ギリシャ神話において、上半身が人間の女性で下半身が鳥の姿をしているとされている海の怪物)が使われています。
「タリーズコーヒー」は、創業者であるトム・タリー・オキーフの名前からきています。
日本の店舗は、創業者である参議院議員松田公太(まつだ こうた)が、渡米して営業許可を得たようです。
「ドトール」は、創業者である鳥羽博道(とば ひろみち)が、ブラジルのコーヒー農園で働いていた際、寝泊りしていた宿が、サンパウロの「ドトール・ピント・フェライス通り85番地」であったことに由来します。
「ドトール」(doutor)とは、ポルトガル語で「医者・博士」の意味で、英語の「doctor」に相当します。
「シャノアール」は、創業者である中村脩(なかむら おさむ)が、フランスの中世期に、パリの新進気鋭の芸術家たちがモンマルトルの丘のふもとにあるシャノアールというカフェに集い、雑談や議論を交わしていたとされているのを聞いてつくったコーヒーショップで、この店名には、「日本にもカフェ文化を根づかせたい」という思いが込められています。
同シャノアールが展開する「カフェ・ベローチェ」は、音楽用語にもなっている、イタリア語で「速い」を意味する「ベローチェ」に由来します。
「ロバーツコーヒー」は、創業者であるロバート・パウリグの名前から来ています。
彼の家は、代々続くコーヒー一家で、ロバートの祖父にあたるエドワード・パウリグは、「ニッセン」というコーヒーショップを100店舗以上経営し、「フィンランドのコーヒー王」と呼ばれた人物です。
「サンマルクカフェ」は、キリスト13番目の伝道師「聖マルコ(フランス語でサンマルク)」からきており、「お客様の最高のひととき」を伝道していきたいという思いが込められているそうです。
名古屋発の「コメダ珈琲店」は、創業者の生家(せいけ)が米屋だったため、父親への思いを店名に込めたのだといいます。

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投稿日:2018-04-14 Sat

江戸時代の大名たちは、参勤交代(さんきんこうたい)制度によって、1年置きに国元と江戸を往復することが義務づけられていました。
そして、その大名たちは、武士としての対面を保つために、その往復時に莫大なお金を投入して、華麗な行列を組んだとされます。
しかしながら、実は、見えないところでは経費節約が行なわれていたといいます。
たとえば、江戸を練り歩いた大名行列の半数以上は、実はアルバイトでした。
彼らは「渡り者」と呼ばれる人たちで、当時、品川宿などの江戸周辺の街道に常駐(じょうちゅう)していました。
大名は、この渡り者を、宿場から江戸までの道のりだけ、アルバイトとして雇い、行列が終わると解散させていたのです。
ちなみに、国元から江戸へ行くのを「参勤」、江戸から国元へ帰るのを「交代」といい、この2つを合わせてできた言葉が「参勤交代」です。
この参勤交代の目的ですが、名目上は「徳川将軍家に対する軍役(ぐんえき)」ですが、その真の目的は、幕府と諸大名の間の絶対的主従関係を明確にすることでした。
参勤交代の行列というのは、つまりは「軍事パレード」で、1年おきに軍隊を率(ひき)いて江戸へやって来て将軍様にあいさつをする、このことによって、大名たちは、自分たちの立場を否応(いやおう)なく思い知らされたわけです。
また、しばしばこの参勤交代の目的として、「諸大名に参勤交代で定期的に大金を使わせ、その力を削ぐ」ということがいわれます。
が、現在では、幕府にはそのような意図はなかった、という説が主流となっています。
実際、「御触書寛保集成(おふれがきしゅうせい)」によれば、
「従来の員数(いんずう)近来甚(はなは)だ多し。且(か)つは国郡の費、且つは人民の労なり。向後(こうご、=今後)その相応を以てこれを減少すべし」
とあり、幕府はむしろ、大名の参勤交代の際の支出を節減するように求めていました。
ともあれ、参勤交代が大名たちにとってかなりの負担になっていたことは確かです。
参考にしたサイト
【映画で話題】参勤交代の目的や費用とは?学校で教えてくれない参勤交代の裏側 | 江戸ガイド
https://edo-g.com/blog/2016/08/sankin_kotai.html

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投稿日:2018-04-09 Mon
「ううっ、完全な敗北だ!」
「敗北」という熟語を見ると、「北」という方角を表わす漢字が入っています。
これは、何故なのでしょうか?
実は、この熟語の場合、特に方角が関係しているわけではありません。
「敗北」というと、現在では単に負けることを意味しています。
が、本来この熟語の意味は、「負けて逃げる」ことを表わしていたのです。
そもそも、「北」という漢字は、2人の人が互いに背中を向けている形を描いた象形文字(正しくは、会意形声文字)で、「背「そむ)く」という意味です。
そこから、「背を向けて逃げる」という意味が派生(はせい)しました。
つまり、「敗+北」で、負けて逃げるという意味になったわけです。
「おいっ、止まれっ!」「止まれといわれて、止まるヤツは普通いないよーっ」

写真は、こちらからお借りしました。
なお、現在では、逃げるという意味で「北」を使った熟語は、「敗北」以外には存在しません。

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投稿日:2018-04-05 Thu

写真は、こちらからお借りしました。
牛乳を、鍋(なべ)や電子レンジなどで40℃以上に温めると、表面に薄い膜ができます。
この膜は、最初は非常に薄く、肉眼では見えない程度ですが、加熱するに従って、次第に厚くなっていきます。
これは、「ラムスデン現象(Ramsden phenomenon)」と呼ばれるもので、そのメカニズムは、以下の通りです。
牛乳を加熱すると、その表面で水分が蒸発します。
すると、たんぱく質を主体とした濃縮凝固(のうしゅくぎょうこ)が起こります。
その際、周囲にある脂肪や乳糖(にゅうとう)を包み込むようにして膜ができます。
具体的には、最初にできる膜は脂肪が70%以上、たんぱく質が20~25%程度です。
そして、加熱時間が増すほど、たんぱく質の割合が上がっていきます。
ちなみに、牛乳の表面にできたこの膜には、たんぱく質や脂肪、カルシウムなどの栄養がふんだんに含まれています。
なので、口の中にへばりついて鬱陶(うっとう)しいとか、おいしくないなどの理由で、捨ててしまうのはもったいないことです。

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